本記事では、ウイスキー関連の用語「シングルモルト」「ダブルモルト」「シングルカスク」「ニューメイクスピリッツ」等についてまとめます。
本記事を読み進めることによって、ウイスキーに関する理解がさらに深まるでしょう。
【ウイスキー用語】シングルモルト、ダブルモルトの違いとは?
「シングルモルト」「ダブルモルト」の違いを説明する前に、ここで使われる「モルト」とは何なのかについて説明しましょう。
「モルト」とは、ズ・バ・リ「麦芽」のことです。麦芽とは、オオムギの芽のことで、ウイスキーの原料になります。
そこから転じて「モルトウイスキー」とは、大麦麦芽のみを使用したウイスキーのことを指します。
ちなみに、麦以外の穀物を原料とするウイスキーを「グレンウイスキー」と呼び、モルトウイスキー+グレンウイスキーのミックスを「ブレンデッドウイスキー」と言います。
「シングルモルト」「ダブルモルト」
ところで、単一の「蒸留所」でつくられるウイスキーを「シングルモルト」といいます。
一つのウイスキーに複数の蒸留所をかませることもあれば、単一の蒸留所しか経由しない場合もありますが、単一なら「シングルモルト」です。
複数の蒸留所でつくられたウイスキーをブレンドする場合、バランスの取れた味となるが、シングルモルトの場合、つくる蒸留所の個性が色濃く反映された味となるのが特徴です。
なお「ダブルモルト」という言葉はありません。シングルモルトか、そうでないかです。
シングルモルトの個性的な味に影響を与えるのは、具体的には「蒸留所周辺の気候」「水」「製造過程」「樽」の4つが主です。
気候で代表的なのは、海で囲まれた島で生産する場合で、アイラ島の「ボウモア」や「タリスカー」のように、潮風にあたる環境で貯蔵されれば、潮の風味が引き立つウイスキーとなります。
反対に、森の中で保存されれば、爽やかな森林をおもわせる香りがつきます。
ウイスキーの製造過程とは「大麦から麦芽をつくり、その麦芽を糖化・発酵させ麦汁を作り、蒸溜する過程」のことです。ここでは、地域に根差した製法が個々にあるので、それに影響されるということです。
ウイスキーの製造工程において「蒸溜」を終えた直後の液体のことを「ニューメイクスピリッツ」または「ニューポット」と言います。
そして、最後にウイスキーを長期保存する「樽」は、味を決める重要のファクターとなります。
なお、一つの樽から出したウイスキーをそのまま瓶詰めしたウイスキーのことを「シングルカスク」と言います。
これに対し、二つの樽を使うと「ダブルカスク」となります。
「シングルモルト」と「シングルタスク」は、まったく別物です。
・シングルモルト=単一の「蒸留所」で作られるウイスキー
・シングルタスク=単一の「樽」で作られるウイスキー
なので、単一の蒸留所で作られたシングルモルトウイスキーでも、多数の樽の原酒をブレンドした場合、シングルカスクやダブルカスクにはなりえません。
両社は、区別できるようにしておきましょう。